【国会アーカイブ】「法案審査『主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案』『価格の安定』から『所得の安定』へ」参議院議員 杉本純子 国会質疑 令和8年6月18日 参政党
登壇議員:杉本純子
参議院
💡 審議要約
日本の食料安全保障を守り、国内の農業生産力を向上させる観点から、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律(食料法)の一部改正案について多角的な議論が交わされました。質疑では、市場原理による価格形成と農家の再生産を支える「コスト指標」との不整合や、需要に合わせた生産抑制方針が農業衰退を招く懸念に対し、政府側が備蓄制度の改定などを交えて説明を行いました。最終的に、農家の事業継続を担保するには価格の安定だけでなく、直接支払いを通じた「所得の安定」や国産米の需要創出が不可欠であるとして、政府に対してより現場に寄り添った実効性ある支援策を求めました。
❓ 質疑応答 (Q&A項目)
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問 ── 00:00:00 食料法改正案が、日本の食料安全保障の確立と国内農業の生産力強化にどのように資するものであるのか、改めて政府の認識を詳しく質す。答 ── 00:00:30 令和6年の基本法改正に基づき、国内農業生産の増大と安定的な備蓄確保を基本としつつ、近年の米価高騰の要因や政府備蓄の売り渡し対応から明らかになった課題を本改正で解消することで、食料安全保障の確保に資すると答弁。補足 ── 改正が日本の食料安全保障を守る国の極めて重要な使命に直結し、国内生産力の強化にしっかりと結びつくことが何よりも大切であると念を押した。
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問 ── 00:01:35 改正案にある「需給の安定」と「価格の安定化」の定義、および「安定」ではなく「安定化」という表現を用いた法案の意図について政府の見解を問う。答 ── 00:01:58 「需給の安定」は需要と生産が乖離せず在庫に激しい変化がない状態を指し、「価格の安定化」は米価が急変しないようにすることを意味し、国民生活の安定を図るため、需給調整を通じて結果的に価格変動を抑制する目的で位置づけたと説明。補足 ── 需給や価格の安定という意図は理解できるものの、現実として市場環境の中でそれを達成するのは極めて難しいのではないかと懸念を示した。
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問 ── 00:03:20 米の価格は市場取引で決まるべきとする原則と、農家が再生産可能な価格での取引を目指す「コスト指標」の提示は、実質的に矛盾しているのではないかと整合性を正す。答 ── 00:04:23 食料システム法に基づくコスト指標は取引条件の協議における参照用であり、これを提供しても価格が当事者間の需給や品質評価等のマーケットによって決定されるという原則自体は変わらないと説明。補足 ── 物価高や生産コスト急騰に苦しむ農家は指標が十分価格に反映されることを望んでいるが、小売店は売れる価格を設定せざるを得ず、現場との乖離があることを指摘した。
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問 ── 00:07:02 米の取引価格がコスト指標を下回るほど下落した場合、国として取引の適正化や農家保護のために何らかの具体策を打つ用意があるのかを追求。答 ── 00:07:32 価格下落そのものが直ちに指導・勧告の対象になるわけではないが、一方からの価格変更協議の申し出に対し相手方がテーブルにつかないといった不適正事例が確認された場合は、必要に応じて指導・助言措置を講じると答弁。補足 ── 需給バランスが崩れるたびに市況が変動する現状を鑑みると、やはり市場への依存だけでは価格や需給の安定を確実に成し遂げることは難しいのではないかと重ねて疑問を呈した。
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問 ── 00:08:37 毎年不確実な収穫量を「需要に閉じた生産」によって需給を一致させようとする構想には無理があり、国として正しく需給がコントロールできるとする根拠をただす。答 ── 00:08:55 直近の消費実績やインバウンド需要等を反映した精緻な需要見通しを策定し、生産者が主体的に作付け計画を立てることで安定化を図るとともに、不測の事態には政府備蓄や民間備蓄を機動的に活用し対応する方針を説明。
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問 ── 00:10:54 国民の食料を確保するためにゆとりを持った増産が必要であるにもかかわらず、需要に縛られた生産方針は農家の増産意欲を奪い、食料安全保障の目的に逆行しているのではないかと指摘。答 ── 00:11:59 需要に応じた生産とは主食用や米粉用など多様な用途の需要を創出した上でそれを満たすことであり、減産を意味するものではなく、2030年の生産目標を2023年実績から増大させる計画を踏まえて輸出促進や需要開拓を進めると答弁。補足 ── 国が先頭に立って輸出も含めた需要を開拓していくという積極的なアプローチには賛同し、農家が安心して増産に励める環境づくりを求めた。
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問 ── 00:13:42 農業従事者を守り食料自給力を向上させるには、不安定な価格の安定ではなく、政府による「直接支払い」などの所得保障を行い農家の不安を根本から取り除くことが、最も効果的ではないかと大臣の認識を問う。答 ── 00:15:24 農業者の所得確保は持続可能な農業に不可欠であり税の使途としての議論はあるが、基本は生産性向上と高付加価値化による収益確保であり、価格変動に対しては収入保険等で補いつつ「価格の安定」と「所得の安定」の両面から取り組むと答弁。補足 ── 農家が「作りすぎて価格が暴落するのでは」と不安にならず、頑張って作った分だけしっかり報われ、やりがいを持てるような前向きな所得支援制度の構築を改めて強く要望した。
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問 ── 00:17:42 政府備蓄枠100万tのうち20万tを民間備蓄に移行する方針について、民間業者に備蓄の保管が義務付けられるのか、またこれにより民間在庫が実際に純増する仕組みになっているのかを確認。答 ── 00:19:07 民間備蓄を行う事業者には供給不足時の機動的放出を目的として保有を義務付け、不履行には勧告・命令を下せる法規定を置くが、それが事業者の通常在庫に追加される純増となるかは個々の判断や契約によるため明言はできないと説明。
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問 ── 00:20:30 政府備蓄から民間備蓄へ20万t移行されることで、実質的に政府の買い入れ需要が20万t減少することになり、日本全体の米需要が減少してしまうのではないかと危惧を表明。答 ── 00:21:30 保有主体が政府から民間(国指定)に移るだけで、有事に機動的な放出を可能にする国家備蓄としての「100万t枠」という全体の枠組み自体に変更はなく、国全体の備蓄需要が削減されるものではないと回答。補足 ── 国全体の需要減少に繋がらないことを確認した上で、有事や物流停止、国際情勢の緊迫化が生じた際にも、民間主導の備蓄体制が国民に不安を与えることなく確実に国内で機能するよう、万全な危機管理を求めた。